【厳選】未経験でシステムエンジニアになるために知っておくこと

【厳選】未経験でシステムエンジニアになるために知っておくこと IT

こんにちは、さかなです!

前回、未経験でもシステムエンジニアになれるのかという質問についてお話をしていきました。

今回はその続編として、未経験でシステムエンジニアになるなら、ぜひ知っておいていただきたいことをまとめてみました。
現在、システムエンジニアを目指している方や、システムエンジニアになるか迷っている方は、まずはこの記事を読んで実際の仕事内容やイメージをつかんでみてください。

こんな人にオススメ
  • システムエンジニアってどんな仕事なのか、いまいちピンと来ていない。
  • 未経験で目指すなら、どういう会社がいいのか知りたい。
  • 私って本当にエンジニアに向いているのか不安。

IT業界はどんな仕事がある?

「システムエンジニア」という単語で就職・求人サイトを検索してみたことがあるでしょうか?
実際に検索してみると、大量の求人広告がヒットするはずです。しかし、いざ求人の詳細内容を見てみても、なんだかよくわからない単語が並んでいる。。という方がほとんどのはずです。

実は業界の中でも様々に職種がわかれていて、各領域で求められるスキルや経験が異なってくるのです。

自分がなりたいシステムエンジニア像とかけ離れた会社を選ばないように、それぞれの仕事内容を知ってしっかりと選定していきましょう!

IT業界の代表的な種類5つ

IT業界は大まかに5つの領域に分かれています。

 ソフトウェア業界
 ハードウェア業界
 情報処理サービス業界
 インターネット・Web業界
 通信インフラ業界


ソフトウェア

ソフトウェアとは、パソコンやスマートフォンで何かしらの処理をするための中身(アプリケーション)のことを指します。
具体的にはExcelなどを提供するマイクロソフトなどが、これにあたります。

ハードウェア

ハードウェアとは、パソコンやスマートフォンなど処理を行うための電子機器のことです。
代表的なところでいえば、富士通やNECなど自社で生産を行っている会社があたりますね。

情報処理サービス

情報処理サービスとは、顧客のニーズに適したシステムの提案を行い、開発から実際に顧客が使い始めてからのサポートも含めたサービスのことです。
ここでは、上記で記載したようなハードウェアからソフトウェアまでの一貫した開発を担う場合もあり、ハードウェアやソフトウェアの分野も幅広く扱っている会社が多く存在します。

代表的なところでいえば、富士通やNEC、日立などが該当します。

インターネット・Web

インターネット・Webとは、インターネットさえ通じていれば様々なサービスを受けられる製品のことを指します。
具体的にはGoogleや、LINEなどがあたります。

通信インフラ

通信インフラとは、インターネットやWebを利用するために必要不可欠な設備・サービスを提供する企業のことを指します。
代表的なところでは、KDDIやソフトバンクなどが、これにあたります。


業界については何となくイメージはできたでしょうか。
例えば、スマートフォンに代わる何か新しい電子機器を作りたい!と目指す人が、インターネット・Web業界に飛び込んでも、おそらく望むような仕事を得るのは難しいでしょう。
またスマートフォンのゲームアプリを作りたいと目指す人が、通信インフラ業界に入社するのも同じことです。

まずは自分がどんな仕事がしたいのか、どんなことに興味があるのかを具体的に洗い出して、目指す業界を決めていきましょう。

IT業界の具体的な仕事内容5つ

次に、求人等で掲載されているような代表的な職種の仕事内容についてご説明しますね。

 ヘルプデスク・サポートデスク・サービスデスク
 システムの運用・保守・監視
 テスト
 開発(設計・構築)
 社内SE


ヘルプデスク・サポートデスク・サービスデスク

ヘルプデスクとは、すでに企業に導入されているシステムに対する問合せを解決するコールセンター的業務のことです。
この場合、多くは客先常駐と言ってシステムを導入している企業側へ出勤して、業務を行うことが多いです。

未経験で入社した場合の多くが、ヘルプデスクから始めるということも多いようです。
私自身も入社して2年目まではこのヘルプデスクを担当をしていました。

このヘルプデスクのメリットとしては、すでに導入しているシステムのため、複雑なプログラミング知識を必要とせず、勤務体制もある程度安定しているということです。

新規でシステムを開発する場合、対象のITスキルを持っていることが前提になります。また、人員の確保がうまくいかなかったときや問題が発生した場合、納期に間に合わせるために残業して対応することも多く発生します。

しかしヘルプデスクであれば、基本的に問合せを受け付ける時間(9:00~18:00など)が決まっているため、残業が少ない傾向にあります。また、ある程度稼働が安定している職場であれば、繁忙期も事前にわかっているので予定も組みやすいです。
※ただし、改修案件や企業からの依頼内容によっては残業や休日出勤で対応することもあります。

デメリットとしては、ITスキルを身につけるのが難しいという点です。

既存のシステムに対しての変更依頼や、新規機能の追加という形で多少開発を必要とする場面があるかもしれませんが、多くは日々発生するユーザからの問合せ対応になります。
1から開発を行うということに比べれば、圧倒的に開発経験を積むことが少ない業務のため、プログラミングスキルをアップさせたいという希望がある場合にはお勧めしません。

じゃあ、ヘルプデスクになってしまえば先がないの?
と思われる方もいるかもしれませんが、そうではありません。

ヘルプデスクの業務は多くの場合、同じ会社のメンバーとチームを組んで対応しますが、チームのリーダーとしてメンバーを指揮する立場を経験すると、転職の際にマネジメント能力があるとして高く評価されます。

チームをマネジメントするという能力は、業務を問わず常にニーズのあるスキルになるため、転職後にヘルプデスク以外の業務に挑戦する足掛かりになるはずですよ。

システムの運用・保守・監視

システムの運用・保守・監視とは、前述したヘルプデスクを含む、自社や他社が導入したシステムを安定的に稼働させるためにサポートをする業務全般を指します。

メリットとしては、ヘルプデスク同様、事前のプログラミング知識が不要であるということ、勤務体制がある程度安定しているということです。

違いとしては、ヘルプデスクが基本的にユーザからの問合せに対する回答や調査などをメインにする意味合いが強い反面、システムの運用・保守は既存のシステムに対する変更対応や定例的なメンテナンス作業全般も含んで対応するという側面が強いです。

そのため、対応する企業の業界によっては休日出勤や深夜作業が発生する可能性があります。

例えば、医療や物流関係など1つのシステムが止まることで社会的に大きな影響を与えてしまう場合(伝票データが連携されず出荷ができなくなってしまったなど)が、これにあたります。
通常時であれば問題ありませんが、異常が検知された際には、システムの復旧のため休日でも出勤して対応する必要があります。

(さかなの職場でも、常に社用の携帯を持ち歩いて深夜に電話が鳴れば、家でもPCを立ち上げてシステムを再起動させていたという先輩がいました。)

また企業から依頼された案件の内容によっては、プログラミングを必要とする開発を担当することもあります。
その場合でも、システム導入当時の設計書やコーディングの内容が残っているはずですので、先輩から教わるなど全くの0からプログラミングに挑戦することは少ないでしょう。

デメリットもヘルプデスク同様になりますが、開発経験を積むことが難しいという点になります。
開発を行うような案件がもらえるか、スキルを伸ばすことができる案件規模なのか、すべて顧客次第になりますので、効率的にITスキルをアップさせたいと希望するならやめたほうがいい業務内容ということになるでしょう。

テスト

テストとは、システム開発の一つの工程であるテスト工程を実施する業務のことです。
テスター、デバッカーなどということもあります。

システム開発では、単体テスト・結合テスト・システムテストなど、様々なテストケースを想定して開発したシステムが正常に動くのかを確認する必要があります。
テストでは異常を検知するために何重もの試験項目を策定する必要があるため、プロジェクトの中で最も負担の強い作業と言われています。

テスターが開発チームの代わりにこの作業を請負い、それぞれに分業することで、プロジェクトの進捗を円滑に進めることができます。

テスターの主な業務は、どういったテストを行うかテスト内容の計画を立てることや、実際にプログラムを動かして異常がないか確認することがメインです。
テストを実施している間はほとんど単純作業の繰り返しになることが多いため、単純作業が苦ではない方に向いているでしょう。

またテストの計画を立てる場合には、システムの仕様を深く知る必要があります。
テストをきっかけに、保守のような特定のシステムにとどまらず、様々なシステムの知識を幅広く知ることができます。

しかしテスターの場合、基本的に自己裁量権はあまりなく、上流(開発チーム)の決定に左右されます。
本来の開発スケジュールが遅延してしまい、納期もずらせないとなった場合、テスター側にもしわ寄せがくる場合があります。
その際にはタイトなスケジュールで作業をせざるを得なくなり、残業が増えてしまうこともあります。

また開発を必要としない職種であるため、ヘルプデスク同様に開発経験やプログラミング知識を身につけたいという方には向いていない業務内容になります。

開発(設計・構築)

開発とは、一般的にシステム開発に必要な工程すべてを指します。
いわゆるシステムエンジニア(SE)と呼ばれる職種の業務はこちらにあたります。

前回の記事で、開発のプロセスには以下のような流れがあるとお話ししました。

  • 要件定義:どんなシステムを作るかを決める
  • 基本設計:システムの基本的な構成を決める
  • 詳細設計:各機能の詳細な内容を決める
  • 開発  :設計書に沿ってシステムを組み上げる
  • テスト :作ったシステムの動作を確認する
  • リリース:完成したシステムを納品する

これらすべてを開発の業務の中で実施していきます。
そのため、開発の初期段階では、顧客と仕様を決めるための会議を重ね設計を固めていくといったことがメインになりますし、設計ができれば実際にプログラミングなどの開発を行っていくことになります。
終盤に向かう段階になれば、テストを実施し、顧客への提供準備を進めていきます。

業務内容のボリュームもそうですが、求められるスキルも他の職種に比べて幅広く必要になります。
例えば、初期段階の要件定義では、顧客の潜在的なニーズや困りごとを考え、システムを設計する必要があるため、コミュニケーション能力に加え、顧客目線で考える思考力が必要になります。

また設計・開発の段階ではプログラミング知識は当然のこと、システムを動かす環境への知識も必要です。どんな機器を使ってアクセスするのか(PC・スマホなど)、セキュリティはどう確保するのかなど、プログラミング言語以外のIT知識も求められます。

システムエンジニアとして経験をつけたい、プログラミングの知識をつけたいと思う方はぜひこの業務内容を選択してください。
システム開発の流れや、幅広いIT知識を実際の現場で身につけることができます。


契約形態によって、若干経験できる立場に差があることもお伝えします。

受託(一次請け)

受託、いわゆる一次請けと呼ばれる契約形態になります。
直接顧客とやり取りを行い、システム開発にかかわる折衝や委託会社(二次請け企業)のコントロールを実施します。

一次請けの場合は自己裁量権が大きく、顧客との調整やプロジェクトの進捗管理を自身で行っていくため、経験値も高くなります。
その分、プロジェクトに対する責任は強くなりますが、成長スピードも格段に速くなります。

二次請け・SES

顧客と直接契約した企業が、パートナー企業に開発作業等を委託する場合、委託先を二次請け企業と言います。
SESは二次請けと同じように外部の派遣会社から技術者を派遣し、開発を行うことを指します。

基本的に一次請け企業側に裁量権があり、この二次請けやSESは一次請け企業の方針に左右されます。
案件によっては直接顧客との交渉を行わない場合もあります。

顧客の声を聴きたい、自分の裁量権を大きく持ちたいと希望する場合は、ぜひ一次請けの企業を目指してみてください。

開発のデメリットとしては、基本的に案件内容に引っ張られるため繁忙期が見えず、スケジュールが押してくると残業が多くなるという点があります。
※案件の内容やプロジェクトをまとめるリーダーの裁量によっても左右されます。

さらに、人とかかわることが苦手だという人にもおすすめはしません。
すでにお話しした通り、顧客との打ち合わせは必ず発生しますし、経験を積みチームをまとめる立場になると外部のパートナー会社や、同業他社と会話するシーンも増えていきます。

社内SE

社内SEとは企業内でのIT関連の困りごとを解決するサポートデスク的な役割のことです。
ヘルプデスクの場合は基本的に顧客企業に委託されて業務を実施しているため、問合せを行う担当者と受付者は別会社になります。

社内SEは言葉のごとく、自社内でのITの問合せを受け付けることになるため、問合せを行う担当者と受付者は同じ会社です。

システムエンジニアと名がついているために、前述の開発業務と同じ業務内容をイメージするかもしれませんが、社内SEの場合、プログラミングなど実質的な開発作業を実施することはあまりありません。

むしろ、システムの保守を請け負っている外部委託業者と社内のユーザの調整役の側面が強いです。
例えば、営業ユーザから新しい機能の追加要望があった場合、社内からどのようなニーズがあって問合せにつながったのか背景をくみ取り、どうシステムを変更するのが良いか委託業者と検討したり、委託業者との契約周りの手続きを行ったりします。

また社内のニーズを調査するにあたって、様々な部署とやり取りをすることもありますし、システムの改修についても業者任せにするのではなく、ユーザの求める仕様になっているか、納期に間に合うかなど各種の問題に対して、関係者をコントロールする必要もあります。

そのため、社内SEには高いマネジメント能力と、IT知識が求められます。
知識がなければ業者の言いなりにシステムを構築してしまう恐れがあります。

基本的に社内SEはシステムエンジニアとして一定のキャリアを積んだ人材が登用される傾向にあります。
未経験の方はまずシステムエンジニアとして経験を積み、社内SEとしてのキャリアに魅力を感じた際に転職を検討するのがいいでしょう。

IT業界の働き方3種類

システムエンジニアとしての働き方について、コロナ禍以降で変更してきましたが、代表的な例を3つご紹介します。
最近は、どれかの働き方を継続して続けるというよりは、ケースバイケースでそれぞれの働き方を取捨選択するという傾向が強いように思います。

在宅勤務

自宅で業務を実施することを指します。
ただし、条件としてVPNが整備されている、リモートにつなげることができるなど、ネットワーク環境の整備が必要になります。

またセキュリティの高い業務に関しては、社内ネットワークでしか作業できないという場合も多く、業務内容によっては実施できない場合があります。

社内のメンバーや顧客とのやり取りはWebミーティングで実施することになるため、会議に集中できる環境や会議可能なスペックのPCの用意などが必要です。

自社勤務

自社に出勤し業務を実施することを指します。
自社で開発を行っている場合や、リモートから客先のシステムにアクセスできる場合にはこの形態をとることがあります。

基本的に自社での勤務であれば貸与されているPCで業務可能ですので、自分でネットワーク環境を用意する必要もありません。

客先常駐

保守や担当する顧客企業の事務所にて業務を実施することを指します。
ヘルプデスクや保守の業務の場合、顧客のネットワークにつなげて作業する必要があり、この形態をとることが多いです。

またこの場合、顧客企業側にてPCが貸与される場合が多く、自分でPCやネットワーク環境を用意する必要はありません。


さて、今回お話しした内容を振り返ってみます。

まとめ

  • IT業界は5つの領域に分かれている。
  • いわゆるシステムエンジニアの業務を指すのは「開発」。
  • IT業界の働き方は「在宅勤務」・「自社勤務」・「客先常駐」の3つ。

いかがだったでしょうか。

システムエンジニアを目指そうと思った方にとって、この記事が後押しになれば幸いです。

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